Newscape Labの新着記事は、「所属のない時代に、誰と生きるか〜家族・会社・地域の外に関係インフラをつくる」です。
われわれは今、社会でどんなコミュニティと関わり、毎日を生きているだろうか。
20世紀の社会は、人間関係をいくつかの制度に束ねて提供していた。家族、会社、地域という3つの主要な制度がそれである。家族は愛情だけでなく、介護、看病、保証、相続、緊急時の連絡先まで引き受けた。会社は給与だけでなく、肩書、日課、同僚、信用、しばしば結婚相手や老後の仲間まで提供した。地域は監視と同調圧力を伴う一方、冠婚葬祭、子育て、防災、日常の助け合いを担った。人はこれらの共同体を選んだというより、そこに“配属”されていたといった方が良いかもしれない。
現代社会の都市化・流動化と個人化がもたらした大きな自由は、この配属から離れられる自由であったといえよう。生まれた土地に住み続ける必要はなくなり、家業を継ぐ義務も、同じ会社に一生勤める必然も薄れた。結婚するか、子どもを持つか、どこで誰と暮らすかについても、個人化の中で「〜すべき」という共同体の義務感は次第に薄まって、選択の余地は広がっている。
だが、共同体からの解放は、関係形成の「私有化」でもあった。かつて家族、会社、地域が半ば自動的に供給していた関係を、現代人は自分で探し、選び、誘い、維持し、更新しなければならない。そこでは自由になった代わりに、人付き合いまで自己責任になったのである。
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